機巧文明が隆盛を誇りながら世界大戦の影が見え隠れする20世紀初頭、人形使いの頂点――〈魔王〉を決める戦いである〈夜会〉が四年に一度の魔蝕の年に開かれていた。
大英帝国にある機巧都市リヴァプールのヴァルプルギス王立学院で開催されるそれに参加するため、人形使いの少年・赤羽雷真は日本から留学してくる。
しかし、稀代の人形師・花柳齋の真作である自動人形・夜々を引き連れヴァルプルギス王立学院の門を叩いた雷真の本当の目的は〈魔王〉の称号を手に入れることではなく、不世出の天才にして一族を皆殺しにした赤羽天全に復讐することだった。
ちらつく世界大戦の影、そして、神性機巧(マシンドール)を巡る陰謀に巻き込まれながら雷真は復讐を果たすため夜々とともに〈夜会〉に身を投じていく。
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